塩入り歯みがき

高齢者の中には、歯みがき粉がなかった時代は塩でみがいていたと話す人がいます。もともと、塩で歯を磨くのは中国の風習であったといわれていますが、日本にも仏教の伝来とともにこの風習が伝わったのではないかと考えられています。そう考えると、塩は長い間、歯みがき剤としても身近な存在だったといえます。

細菌、塩入りの歯みがき剤が人気を博しているようです。インターネットの口コミなどでも、歯周病予防として塩入り歯みがき剤を使っている人の体験談などが多く見られるようになってきました。

実際、塩には若干の殺菌効果や唾液分泌効果があると考えられています。水分も吸収するので、歯肉が引き締まったように感じられるのかもしれません。しかし、塩自体には、血液の循環をよくする効能や、歯周病を改善する作用はないといわれます。塩入り歯みがき剤をあまり過信しすぎるのもよくないと思います。

また、粗塩などでみがくと、歯周病の予防どころか歯ぐきを傷つけるおそれもあります。歯周病予防を宣伝している歯みがき剤には、歯垢(プラーク)を分解する酵素などが含まれる物が主流のようです。しかし、一般的な歯みがき剤は効果が穏やかな医薬部外品なので、薬としての効果はそこまで期待できないでしょう。

一方、洗口剤(デンタルリンス)は殺菌や口臭予防の効果が期待できますが、使いすぎには注意。口の中が乾燥して、口臭がひどくなることもあります。

歯みがき剤や洗口剤はあくまで補助的なものだと考えましょう。